2009年3月28日

静岡新聞、静岡放送東京支社ビル1967

先日東京で仕事の打ち合わせがあり、銀座で偶然発見してしまった
一目惚れビルが「静岡新聞、静岡放送東京支社ビル」でした。

遠くの方にぼんやり茶色のちょっとあれは何だろう?かという
ビルマニアの嗅覚をくすぐるオーラー出しまくリのビルだったのですが、
正面にまわってびっくりで、「わ~なんだこりゃ~!!」と、前回
名作マンション「ビラビアンカ」を発見した時のように興奮しました。


あ~素敵なビルは色々な表情を持っているのね~と深い溜息が
でました。

横の角度から見たら地味目なのですが正面から見るとかなりはじけてます!!


大阪に帰ってから調べてみると、設計を担当したのは、ビルマニアには
お馴染みの、第二次世界大戦復興から高度成長期にかけて多くの
国家プロジェクトを手掛け、代表作には広島ピースセンターや代々木体育館など
手掛けた丹下健三(たんげけんぞう)氏でありました。


私が見た東京支社は昭和42年竣工のようです。

その他「静岡 静岡新聞放送会館」も昭和45年3月に完成させているようです。

ビルマニアとして色々なビルを眺めるだけではなく、同時に色々な時代背景や物
語りを辿っていくと、今まであまり心地いいと思わなかった東京や大阪の都会の
高層ビルの景色も以前とは少し違う景色に見えてきます。


何でもかんでも良い訳ではありませんが、やはり魅力的なビルというのは、
建てられた当時の世の中の熱気や熱いソウルが感じられるビル達だと思います。

そして数十年たった今もなお私達に何かを熱く語りかけてきてるような気がします。

※4/1(水) おビル見でお会いしましょう!

2009年3月25日

ビルマニアナイト!

先日3月19日、喫茶大大阪にて
喫茶営業後に特別オープンした、スナック・ビルマニア


たくさんの方にご来店いただきました。

嬉しいことに店内は満員御礼でぎゅうぎゅう状態となり、
ゆっくりしていただけなかったのでは...(すみません)
でも、逆に密着率が高まり新たに素敵な出会いもあった、ということで。


スナックのマスターと化した、メンバー2人。
私たち自身も、新鮮で楽しい時間を過ごすことができました。
そしてビルの輪が広がっていくのを実感しております。

来てくださったみなさん、ありがとうございました。



さて
次は4月1日。おビル見開催です!
スナックのディープな夜とは一転して、
開放感たっぷりの真っ昼間の青空(になるといいな〜)のもと
健康的にビルに浸りましょう★

おビル見の詳細は[こちら]
当日参加、途中から参加、退散もOKです。

天気になりますように。

2009年3月21日

そろそろお花見の季節ですけど


おビル見しません?



場所はあの素敵な屋上
平日のお昼まですが、近くでお勤めのみなさんは
自転車でチャリチャリチャリとお昼休みにいらしてください。
春休み真っ最中の学生さんは、
お花見なんて社会人になってからでもできるんで
(おビル見もですけど)
お誘い合わせの上いらしてくださいな。
おビル見チラシの配布を手伝ってくださる方募集中
→bmc2008@s-takaoka.netまでメールください。

詳しくはチラシを隅々までご覧下さい。地図はこちら

2009年3月16日

なにわの渋ビル




ここはネオン煌く夜の街、ミナミ
夕刻を過ぎると街は大人の香を漂わせ熱を帯びる

このミナミエリアが夜の街として栄える前からこの場所で
異様な存在感を放ち、どっしり構えるビルがあります

老舗の建設会社の大阪支店として使われ続けて50年近く
この奇抜な外観から、時にラブホテルと間違われる事もあるそうな

設計は村野藤吾、この外観を考えてる時は酔っ払っていたのですか?
と思える位、村野さん設計の中でもひときわ遊び心を感じます





一階の壁面は全面石貼りとこれまた贅沢
そして、ありました!
渋ビルに必ず現われる渋灰皿、やっぱりここにもヤツはいたのです
ガラスとステンレスの組み合わせ、足元どっしり、すごいバランスです・・・





さて、ご親切な会社の方に案内いただき館内を取材。
最上階のバルコニー
庇と支柱の連続感にワクワクしてしまう。

修繕工事の際はオリジナルの村野デザインを極力尊重していたようで
ほぼ当時のままの状態なのが素晴らしい。







品格を感じるサインや家具、木質の壁
何ともいえない温度と湿度を保っていて
今では決して作り出せない空気感がここにはあります






繊細で美しい形状の手すりと金物の階段は曲線を描き地下へと導いてくれる。

この先にまだ見ぬ宇宙が広がっているとは
もちろん知るよしもなく、階段に見とれながら地下へと進む






!!!!!

地下に突然現われた金属の壁

ろ・牢獄・・・?
緊張が走る

これは何かのワナか?

案内してくれている課長さんの口元が一瞬ぴくっと動いた気がした
笑顔で案内してくれたのには何か裏があるのでは!?

・・・目的は何?我々は一体どうなってしまうのか・・・

・・・でもこの先を見てみたい気持ちが溢れる、何があるのか。
どうにもならんのです!見たいんです!この先を!








なんだこりゃー!どこですかここはー!!
あなた方は一体何者なんですかー!!!





「ここぉ・・昔使ってた金庫室ですわ」
「昔は給料手渡しやったし、従業員もようさんおったんですわ」



なるほど、金庫室かと安心し、改めて見渡すと
まるで宇宙船の中にいるような錯覚を覚える





しかしなんて美しい金庫室でしょう!

こんな空間が他のビルに眠っているかも知れないと思うと
急いで発掘せねばと思う今日この頃なのです。



ちなみにこの会社には村野藤吾デザインの金属の手すりの一部(5kg相当)
が保管されており、なんとこの日うちのリーダーに贈呈されました。

嬉しそうなリーダー、しかしそんなでかいもんどこに置いときますのん・・・?
「また嫁に怒られる~」と言いながら手すりを担いで
地下鉄のホームへと消えていきました
この人怪しすぎるやん・・・

2009年3月11日

スナックビルマニア


ダイビルの解体に伴い、大阪名品喫茶大大阪が4/11に閉店します。
その閉店前のさよならイベントとして、
5日間日替わりマスターが『スナック大大阪』として夜間に特別オープン!
その第一弾がなんとビルマニア高岡伸一と阪口大介のダブルマスターによる
「ビルマニア・ナイト」です。
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3/19thu
建築家にして「大大阪モダン建築」の編著者、近頃は
めっきり`70年代の渋ビルに夢中の高岡氏と、
渋ビル発掘の盟友阪口氏が繰り広げる「ビルマニアナイト」
グルーヴィーなビル写真にビル談義で盛り上がる!!
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自慢のビル写真をお持ちいただいてもOK。

営業時間 19:00~22:00
メニュー 珈琲、ジュース、ビール、サントリー角、おつまみ
夜間入り口について:18時以降は北側玄関は閉鎖されております。
東側の夜間通用口をご利用ください。

2009年3月8日

相次ぐ喫茶店の閉店

喫茶店のおはなし。

せわしない現代社会に生きる私にとって
喫茶店は、現実逃避行の時間です。

カフェではなくて、喫茶店。
街中には溢れているけど、その風景が当たり前すぎて、
そのうえ静かな面持ちで街に溶け込んでいるもんだから
通り過ぎてしまっているかもしれない。
そういう意味では、私達が好きなビルとすごく共通してます。

内装、家具、食器、BGM、スポーツ新聞、よくわからん小物、店主。
モーニングの幸せなトーストにゆで卵。
喫茶店だから味わえるその空気感は、ゆるくてとても心地がいい。

にもかかわらずですよ
ビル同様、街では喫茶店の閉店が目立ちます。
街には、すでに閉店して暗く静まりかえった喫茶店もちらほら。
かわいい店看板もそのままに... 持って帰りたい。
近所の喫茶店もついこのまえ閉店してしまいました。

ああ、切ない。
ああ、もったいない。

日本のこの時代の流れは、なんとかならんのでしょうか。


心斎橋の『サザンクロス』。
30年ほど続いたこの喫茶店も、今月、閉店します。


こんなに素敵な内装なのに。

古きよき喫茶店をできるだけ残したいという思いが
日に日に強くなる、今日この頃。

[喫茶館 サザンクロス]
大阪市中央区西心斎橋1-1-1
06-6251-7621